インド旅で犬に噛まれて、狂犬病ワクチンの接種をインドの病院と日本帰国後に追加接種した経験をもとに、海外旅行保険の適用時必要な物と、申請方法について実際の診断書などをもとに説明します。
狂犬病ワクチン接種
狂犬病とは
犬や動物だけの病気ではなく、人を含めた全ての哺乳類が感染し、発病すると治療方法がなく致死率ほぼ100%の極めて危険な感染症です。
インドでは毎年30,000人の死亡が報告されています。
主に発病動物に噛まれ、唾液中に排出されるウイルスが傷口より体内に侵入することにより伝播されます。
唾液のついた爪で引っ掻かれても感染の危険があります。
体内に侵入したウイルスは、末梢神経を介して中枢神経組織に達し、そこで大量に増えてさらに各神経組織へ伝わり、唾液腺で増殖します。
潜伏期間は、長く一定せず平均で1~2ヶ月、時には7年間の例も人で報告されています。
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/
狂犬病ワクチン接種/暴露前
✔️ 1回目接種
✔️ 2日目・・・初回接種日から7日後
✔️ 3回目・・・21~28日後
有効免疫期間は約2年です。
初回接種日から1年後にもう1本ワクチンを接種すると有効免疫期間が5年に延びます。
筆者はインド旅行前に、ワクチンを接種していませんでしたので暴露後接種ということになりました。
日本でワクチン接種/暴露後
✔️ 1回目接種・・・噛まれてから24時間以内
✔️ 2日目・・・初回接種日から3日後
✔️ 3回目・・・2回目接種日から7日後
✔️ 4回目・・・3回目接種日から14日後
✔️ 5日目・・・4回目接種日から28日後
この様に噛まれる前に予防接種を完了していない場合、日本では5回打ちとなります。
日本でワクチン接種/暴露前接種している場合
✔️ 1回目接種
✔️ 2日目・・・初回接種日から3日後
すでに接種を受けていても追加接種が必要です。
追加接種は、出来るだけ早期に2回受けます。
インドで犬に噛まれた経緯
リシケシに到着し何日か過ごした後、osho瞑想センター(oshoギャンガダム)へ移動し、数日朝から晩まで瞑想三昧で穏やかに過ごしていました。
瞑想センターでは3匹の犬が飼われており、とっても人懐かしく可愛らしい子たちで、食事やおやつの時間には、食事をするテーブルに近づいておねだりしている様子です。
そんなある日、ガンジス川を堪能しながらおやつを食べていると、いつもの様におねだりの様子だったので手渡しであげたところ、、、
この後、カプリと噛まれました。(甘噛み程度です)
指先に少し歯形がついたくらいで、出血はしていませんでした。
完全に私のミスですね。
インドでは狂犬病に気をつけないといけないと知っていながらの手渡しだったので。
センターの管理の方にワンちゃん達のワクチン接種を確認したところ、毎年打っているから心配しなくていいとのことでしたが、なんといっても致死率100パーセントなので念のためにワクチン接種を24時間以内にする予定でいました。
ちょうど次の日チェックアウトだったので、次の目的地ニューディーに向けて移動しました。
インドでワクチン接種/暴露後
ニューデリーに到着後、噛まれて24時間以内にワクチンを打たないといけないので、病院の受付で事情を説明して狂犬病ワクチンを打ってほしいと伝えました。
受付後まず3人のドクターに同じ内容を説明し、最後のドクターにワクチンを打ってほしいと説明すると、症状が出ていないから打たなくていいと言われましたが、ひつこくお願いしてワクチンを打ってもらうことになりました。
ドクターが言うには、痺れや頭痛などの症状が出ていない場合、無理にワクチンを打つ必要はないとのことでした。
病室を変わり、まず右肩に1本ワクチンを接種。
その後、右尻に1本。
計2本を初日に打って頂き終了!
診断書に書かれてある様に、インドでは3回接種で終了ですが、1回目に2本打ちとなります。
✔️ 1回目接種・・・噛まれてから24時間以内(2本接種)
✔️ 2回目・・・初回接種日から3日後
✔️ 3回目・・・2回目摂取から7日後
3日後の2回目摂取
この日はすでにブッタガヤに移動しており、朝ホテルを出ると目の前にリキシャが待機していたので、近くの病院に連れて行ってほしいと伝えて移動すると、ちょうどその日は日曜という事もありどの病院も閉まっていて、結局ホテルから40分程移動した病院で2回目のワクチンをお願いしました。
日曜だから薬局が開いていないから打てないと言われましたが、どうしても今日打たないといけないと伝えて、なんとか接種することができました。
インドの薬局では狂犬病ワクチンがいつでも薬局で購入ができる様でした。
それほど日常的なのでしょうか。
2回目の病院代は、リキシャの方がインド価格で支払うから先に病院を出ていていいと言われて、よく分からないまま外で待機していると、インド価格470ルピーとのことでした。
1回目の病院での1,000ルピーでも安いと感じましたがビックリです。
その後リキシャの方に、リキシャ代と病院代を一緒に支払うことになり、2回目の病院での診断書と病院での領収証と移動費の領収証は無しとなりました。
3回目の接種は、噛まれた日から10日後です。
D-KARE https://www.dcareindia.com/
これまで以上に清潔で、日本の様にちゃんとしている病院で安心しました。
ウォーターボトルとコーヒーを用意してくださり、丁寧な説明と対応でオススメの病院です。
帰国後に追加ワクチン接種
インドでは3回接種で終了とのことでしたが、日本に帰国後保健所に確認したところ日本での接種は狂犬病暴露後接種(事前に予防接種を受けていない場合)5回接種が基本とのことでした。
ということで、インドで3回目の接種を受けた後、2週間以内に4回目の接種を受けて完了!
なぜなら、インドで1回目接種の際2本打ちをしているので、これが2回接種している計算になるのだそうです。
✔️ 1・2回目接種・・・噛まれてから24時間以内(2本接種)
✔️ 3回目・・・初回接種日から3日後
✔️ 4回目・・・3回目摂取から7日後
✔️ 5回目・・・4回目摂取から2週間以内
ちなみに日本で狂犬病ワクチンを摂取すると、1回あたり15,000円程発生(保険適用外)の費用が必要です。
インドで全て打ち終えていると、かなりお安く済むということですね。
ワクチン接種の副反応
少し頭痛と気だるさがありましたが1日程度で治りました。
ワクチンを打った箇所は、1週間ほど軽い痛みがある程度で腫れがひどいということは特にありませんでした。
あいおいニッセイ同和損保の海外旅行保険
保証内容
筆者が申し込んだ、タイプAの補償内容です。
あいおいニッセイ同和 https://www.aioinissaydowa.co.jp/personal/product/other/f_travel/
傷害死亡 | 1,000万円 |
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傷害後遺障害 | 1,000万円 |
治療・救助費用 | 1,000万円 |
緊急歯科治療費用 | 補償あり |
疾病死亡 | 1,000万円 |
賠償責任 | 1億円 |
空港機預託手荷物遅延など費用 | 10万円 |
携行品損害 | 30万円 |
弁護士費用 | 100万円 |
テロなど対応費用 | 10万円 |
ペット預入延長費用 | 保証なし |
クレジットカードは利用付帯で条件を満たしていなかった為補償は受けられませんでしたが、こちらの保険に申し込んでいた為助かりました。
必要書類
【インドでワクチン接種/暴露後】に書いた、治療の際の診断書と領収証が必要。
その他、移動費の領収証。
筆者の場合、移動にリキシャを使っていた為、もちろんのこと領収証は無く移動費用はホテルから病院までの相場価格1キロ30ルピーで保証されました。
インドで治療していたので、帰国後の日本での治療費も請求可能でした。
申請方法
帰国後、電話し内容説明の後必要書類(上記)を提示する様に案内がありました。
入金まではスムーズに対応してくれました。
まとめ
結果的には海外旅行保険を、何かあった時の保険として申し込んでいて良かったです。
不安になりながら旅行をするよりは、保険をかけている事で安心して旅行を楽しめるのであれば、申し込んでいて損はないかと思います。
クレジットカードの保証内容を旅行前にチェクして、足りないものは申し込むという形でも、なお安心です。
ご自身の旅行のスタイルと、現地の相場などを参考にしてみて下さいね。
実りある旅となります様に!
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